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日本
2016.06.08

環境・エネルギー問題に関する世論調査:「経済成長を重視し過ぎ」を問題と考える人びとが増加

環境・エネルギー問題に関する世論調査:「経済成長を重視し過ぎ」を問題と考える人びとが増加

Image by nvtrlab.
http://bit.ly/28b7Euu

(電力中央研究所より)

電力中央研究所は2014年12月、『環境・エネルギー問題に関する世論調査』報告書を発行しました。報告書では、2008年に行なわれた調査との比較の結果も公表されています。

残念ながら、2014年は2008年と比べて、全体的に環境問題への関心は低下しています。たとえば、「熱帯雨林の減少など主に途上国の環境破壊」など12項目中10項目で、「関心がある」と回答した人の割合が低下しているのです。

その一方で、興味深い結果もあります。環境保全や省エネを進める上での問題について、「経済成長や開発を重視しすぎ」と回答する人が2008年の18.7%から、2014年は33.3%に、また「科学技術に依存し過ぎ」と回答する人の割合は5.6%から16.6%に大きく増加しているのです。これは、経済成長神話や科学技術至上主義的な考え方から、人びとは離れつつあることを示しているのではないでしょうか?

ただし、省エネや環境改善のための行動については、「ぞうきんを使い、使い捨て紙製品を使わない」、「湯沸かし器の口火をつけたままにしない」など多くの項目で、「いつも行なっている」と答える人の割合が減っています(それぞれ38.7%から9.7%、51.8%から26.1%に減少)。環境問題、エネルギー問題を解決するためには、経済成長神話を見直すことも大切ですが、自分たちのライフスタイルを見直し、問題を「ワガコト化」として考えることも重要です。

注:この調査について
2008年の調査:全国政令指定都市及び東京 23 区に在住する成人男女 6,000名が対象(二段階無作為抽出、留置き調査法、回収率67%)
2014年の調査:全国11都市の成人男女3,600名が対象(二段階無作為抽出、留置き調査法、回収率64.3%)

(新津 尚子)

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