2017.01.09
イタリアの都市リヴォルノのベーシック・インカムの取り組み、2017年も延長
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(ベーシックインカム世界ネットワークより)
イタリア沿岸の都市リヴォルノのフィリッポ・ノガリーニ市長は、2016年6月から始めた最も貧しい100世帯に対してベーシック・インカム(すべての人々に無条件に一定の所得が与えられる最低所得保証制度)を提供するプログラムを、2017年も延長する構えです。
ノガリーニ氏の初めてのベーシック・インカムの取り組みは、2016年6月から6ヶ月間にわたり、100世帯にそれぞれ537ドル(約6万3000円)を供給するものでした。2017年1月、この試験的な取り組みは、更なる100世帯に広げられます。
ベーシック・インカム政策については、貧困状態にある人びとを助けるための不可欠な方法と考える人がいる一方で、「ベーシック・インカムは雇用をもたらすわけではない」など、この考え方に慎重な人びともいます。また、人口15万以上というリヴォルノの人口に対して、取り組みの対象が少ないことも批判されています。
なお、イタリアでは、ラグーザやナポリでも現在ベーシック・インカムの試験が検討されており、このプログラムへの関心は急速に高まっています。
(新津 尚子)