ロンドンでギグ・エコノミーが急増
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(ニューエコノミクス財団より)
2010年以降、英国では全部門の個人事業者が28%増加していますが、なかでもロンドンの交通や配送部門でギグ・エコノミー(インターネットなどで単発の仕事を受注する人々)が72%増加しています。同市では、配車サービスウェブサイトの「ウーバー」ドライバーを含め、個人のタクシードライバーが急増しているのです。
ウーバーのような新しいプラットフォームカンパニー(※)は、サービスの利用者と提供者とを結ぶために、先進技術の利用で新しいビジネスモデルを成功させ、独占を生み出してきました。
このビジネスモデルでは、プラットフォームカンパニーが、労働者に対し何の責任も引き受けず、その労働力から利益を得ています。このため労働者は、低賃金や長時間労働から保護される手立てがありません。また、ウーバーが成長するにつれて、タクシー部門全体の賃金が引き下げられているように、経済にも悪影響を及ぼします。収入の調整後でも、短期的、一時的な契約は労働者の幸せの度合いを低め、長時間労働は、緊張やストレスなどの発生率に関係します。またプラットフォームカンパニーで働いている労働者たちは、非常に個別化されていて、ネットワーク技術に基づく部門でありながら、労働者たちが互いに通信する方法はあまりありません。
こうした状況を変えるには、労働者が自身のアプリを所有するといった新しいオーナーシップモデルの開発や集団行動を可能にするテクノロジー、競争力の促進などが必要です。
(※プラットフォームカンパニーとは、ビジネスの場を提供するような会社を意味します。例えば、ウーバーでは、「車を運転する人」と、「車に乗りたい人」とを結びつけるためのウエブサイトとアプリケーションを提供しています。)