ギグワークの良い面だけでなくリスクにも目を向けよう
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(Oxford Internet Instituteより)
オクスフォード大学のインターネットに関する研究部門Oxford Internet Instituteは2017年3月20日付の記事で、ギグワークについての新たな報告書を紹介しています。ギグワークとは長期雇用契約をせずにウェブサイトを通じて受発注される有給の仕事のことです。
記事によると、ギグワークやそれを支えるウェブサイトは、地球規模での労働力の需給ギャップに対処し持続可能な雇用機会を生み出す可能性があるとして、経済専門家から歓迎されています。実際にギグワークを提供する最大級のサイトは、自分たちのビジネスモデルで人々を貧困から脱出させられると言い、多くの政策立案者もサハラ以南のアフリカや東南アジアといった地域はこうしたウェブ上の労働機会を利用できると期待しています。
これに対し今回、オクスフォード大学のマーク・グラハム教授らによる新たな報告書では、ギグワークが併せ持つリスクにも焦点が当てられています。報告書は、ギグワークには差別、低い報酬、過度の労働、不安定さなど解決すべきリスクがあると指摘し、ギグワークのサイトにサービスをさらに発展させるよう促しています。また、政策立案者たちには規制を再検討するよう、労働運動家には方策の策定を検討するよう勧めています。
報告書は最後に、ギグワーカーの暮らしの改善にかかわるすべての人々に向けて「プロフィールに国籍記載の必要があるか」「政府は将来ギグワークを規制する必要があるか」といった質問も投げかけています。