道路をコミュニティに取り戻せ! バルセロナのスーパーブロック計画
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(Cities of the Futureより)
スペインのバルセロナ政府は、道路を自動車からコミュニティに取り戻すスーパーブロック計画を進めています。
この計画のモデルは、1850年代によって設計されたアシャンプラ(バルセロナの行政区)の道路です。アシャンプラ計画では、もともと道路を人々が交流する場と想定していましたが、1900年代後半からは自動車の交通量が増え、人々が利用できるスペースは減ってしまいました。それをコミュニティに取り戻すのが、スーパーブロック計画です。
スーパーブロック計画の設計者で、計画のリーダーでもあるサルヴァドール・ルエダ氏によると、スーパーブロックは格子状の9つの街区によって構成されます。この中を自動車が通過しないよう一方通行にして、スーパーブロック内を居住者など地元の交通に限定する仕組みです。
計画の第一段階では、スーパーブロック内の時速を20kmに制限します。第一段階は低コストで容易に実行することができます。第二段階では制限速度を時速10kmまで落とし、道路でゲームやスポーツなどを行えるようにします。
スーパーブロック計画は、大気汚染や騒音にもプラスの影響があります。ルエダ氏の予測によると、第二段階まで実行されれば、交通量は21%減ります。そして、94%の市民が危険なレベルの粒子状物質に晒されることはなく、73.5%の市民は「65デシベル以上の騒音」を経験せずにすみます。
(新津 尚子)
- この記事の原文はこちら(英語)
Superblocks, Barcelona Answer to Car-Centric City
https://citiesofthefuture.eu/superblocks-barcelona-answer-to-car-centric-city-f42522bd83ff