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ベネフィット・コーポレーション

ベネフィット・コーポレーションとは米国の企業形態の1つで、経済的利益だけではなく、社会と環境への影響にも配慮する企業に適用されるものです。

2010年にメリーランド州で法制化されて以来、米国の40州以上に広がっており、全米で3,500社以上あります。

法律の細部は州によって異なりますが、ベネフィット・コーポレーションは、(1)経済的利益だけではなく、公益と持続可能な価値の創造を目指すこと、(2)社会と環境に対する影響を考慮すること、そして(3)ステークホルダーなどへの社会的・環境的影響についての進捗状況を報告することが求められます。

一般の企業では、株主は利益をあげない経営陣を訴えることができますが、ベネフィット・コーポレーションでは、株主は社会貢献をしていない経営陣を訴えることができます。

ベネフィット・コーポレーションのひとつは、アウトドアウエアで有名なパタゴニア社です。パタゴニア社では、オーガニックコットンの使用 、環境影響の追跡と公表、 裁縫を担当する全従業員の労働条件と賃金の規定、売り上げの1%を環境保護のグループに寄付するといった取り組みが行なわれています。

なお、ベネフィット・コーポレーションは、しばしば「Bコーポレーション(Bコープ)」と混同されますが、両者は異なるものです。ベネフィット・コーポレーションが企業形態であるのに対して、Bコーポレーションは、B-Lab(NPO)によって運営されている環境・社会に貢献する企業を認証する制度です。

ベネフィット・コーポレーションについて詳しくはこちら(英語)
http://benefitcorp.net/

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