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2011.04.08
プレスリリース

「日本の今後のエネルギーに関する国民の意識調査」結果を発表しました

平成23年4月 8日

有限会社イーズ

原発事故は国民の「今後のエネルギー」に関する意識をどう変えたか?
~「日本の今後のエネルギーに関する国民の意識調査」結果を発表~

有限会社イーズ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:枝廣淳子)の主宰する「幸せ経済社会研究所」(所長:枝廣淳子)は、本日「日本の今後のエネルギーに関する国民の意識調査」結果を発表しました。この調査は、このたびの東日本大地震および東京電力福島第一原子力発電所事故が、国民の日本の今後のエネルギーに関する意識をどのように変えたかを知るためにおこなったものです。

アンケートは、インターネットアンケート調査会社(株式会社マクロミル)に委託し、20歳~70歳の1,045人(年代、性別および大都市/中小都市・地方の割合は日本人口比に合わせる。被災県からの回答もあるが人口比に比べて少ない)を対象におこないました。

「今回の震災・東京電力原発事故を受けて、『日本のエネルギー』についてのあなたの考えや意見は変わりましたか?」という質問に対して、全体の4分の3にあたる74%(774人)が「変わった」と答えました(グラフ1参照)。今回の震災および東京電力福島原子力発電所事故が多くの日本国民の「日本のエネルギー観」に影響を与えたことがわかります。考えや意見がどのように変わったかを自由記述で尋ね、その回答を分類したところ、意見が変わった人の47%(360人)が「原発の安全性に対する信頼が揺らいだ」、24%(187人)が「節電・省エネ意識が高まった」と答えました(グラフ2参照)。

エネルギーの中でも暮らしや経済にとって特に重要な電力について、詳しく尋ねました。電力の課題には「量」(どのくらいの電力を使うのか)、「質」(その電力を何で発電するのか)の2つがあります。また電力に関するシフトを考える場合、「時間軸」を意識することも重要です。特に発電所を作るなどの供給側はシフトに数年~数十年かかる場合も多いからです。今後のエネルギーについては「今日明日にどうしたいか」と「長期的にどうしたいか」を分けて考える必要があります。今回の調査では、日本のエネルギーを「長期的にどうしたいか」に関する意識を尋ねました。

まず電力の「量」について聞きました。「30年前の日本が使っていた電力の量は現在の約半分だった。30年後の日本が使っている電力の量は、現在と比べてどうあるのが望ましいか」という質問に対して、51%が「減っていることが望ましい」、38%が「変わらないことが望ましい」、11%が「増えていることが望ましい」と答えました(グラフ3参照)。半数強が「長期的には日本の電力消費量は減少すべき」と考えていることがわかります。望ましい減少の割合を尋ねたところ、30~39%の答えが最多で、次が20~29%、全体の「望ましい削減割合」の平均値は28%でした(グラフ4参照)。

次に、電力の「質」について聞きました。30年前の日本の電源構成と現在の日本の電源構成の2つのグラフを示した上で、「30年後の日本の電源構成は現在の電源構成に比べてどうなっていることが望ましいか?」と尋ね、「水力」「天然ガス」「石炭」「石油等」「原子力」「水力以外の自然エネルギー(太陽、風力、地熱など)」の各電源について、望ましいのは「大きく増加」「やや増加」「変わらない」「やや減少」「大きく減少」「ゼロになっている」のいずれかを答える形で望ましい構成比の増減を聞きました。

30年後の原子力発電については、22%が「ゼロに」、28%が「大きく減少」、22%が「やや減少」と、全体の72%が減らす(ゼロを含む)ことが望ましいと考えています(グラフ5参照)。

30年後の自然エネルギー(太陽、風力、地熱など。水力以外)は78%が「大きく増加」、15%が「やや増加」と、全体の93%が増やすことが望ましいと考えています(グラフ6参照)。

その他の電源の構成比の望ましい増減を見ると、「水力」は65%が増加を望み、「天然ガス」は40%が増加を望み、「石炭」は54%が減少(ゼロを含む)を望み、石油等は66%が減少(ゼロを含む)を望んでいることがわかりました(グラフ7参照)。それぞれの望ましい構成割合の増減の理由については尋ねていませんが、放射性物質の安全リスクのほかに、CO2排出量や資源の枯渇性、地政学リスクなどの要因が係わっているのではないかとうかがわれます。

今回の調査を通して、このたびの震災および東京電力福島原子力発電所事故が、日本国民の「今後の日本のエネルギー」に関する意識を大きく変えたこと、原子力発電の安全性への信頼が揺らいだと感じている人が多いこと、同時にこれをきっかけに自分自身の節電・省エネ意識が高まったと感じている人が多いことがわかりました。

30年という長期的な視点を持った場合、日本の電力消費量は「減っていくべき」と考えている人が多いこともわかりました。その電源構成については、4分の3近くが「原子力は減らすまたはゼロが望ましい」と考え、全体の5人に1人は「原子力はゼロにするのが望ましい」と考えています。他方、太陽、風力、地熱、水力などの自然エネルギーが増えることを望んでいる人が多いことがわかりました。

持続可能で幸せな日本の社会や経済を考える上で、エネルギー・電力のあり方はとても重要です。「いますぐどうあってほしいか」という短期的な視点ではなく、「30年後にどうあってほしいか」という長期的な視点で考えたとき、「右肩上がりの電力需要をまかなうために、発電量の大きな原子力発電所をどんどん建設する」というこれまでのパターンとは異なる姿――「電力消費量は減っていき、その電源は、安全性への信頼がゆらいだ原子力ではなく、自然エネルギーが大きな役割を果たす」暮らし・経済・社会を望んでいる人が多いことは、今後の日本のあるべき姿を考えるうえで確かな方向性を示すものだと考えられます。

※本調査結果は、幸せ経済社会研究所の海外発信パートナーであるNGO ジャパン・フォー・サステナビリティを通じて、世界に発信いたします。(JFS:http://www.japanfs.org/ja/

※グラフはこちらからご覧ください。

【本リリースに関するお問い合わせ】

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