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レジリエンス・ニュース

【プロジェクト】世界100都市レジリエンスの向上を加速、新プロジェクト発足

2018年2月、都市のレジリエンス向上を加速させるための新たなプロジェクト「レジリエンス・アクセラレータ(Resilience Accelerator)」が、ロックフェラー財団の支援を受けて発足しました。

同財団は2013年に「100のレジリエンス都市」プロジェクトを開始し、自然災害や人為的な衝撃、ストレスに対応できる都市づくりを後押ししてきました。今回のプロジェクトではその一環として、米国コロンビア大学の建築・都市開発の専門家とパートナーシップを結び、この取り組みを強化していきます。

気候変動の影響がますます深刻化する中、これからの都市づくりには、適応性・柔軟性・公正性が求められます。新プロジェクトの戦略には、レジリエンス戦略・計画立案に向けた多様な専門家たちによる研究会の開催や、都市リーダーと研究者・技術専門家を結び付けるネットワークの構築が盛り込まれました。

「これまで私たちは、政府とNGOと民間セクターの協力関係を築き、都市が抱える問題の解決策を見出そうとしてきた。そしていよいよ、実際に解決に乗り出す時が来たのだ」と同財団のマイケル・ベルコビッツ理事長は語りました。都市レジリエンスの取り組みは、新たな段階を迎えています。

(佐々とも)

「レジリエンス・アクセラレータ(Resilience Accelerator)」についてはこちら(英語)
http://www.100resilientcities.org/resilience-accelerator/

【報告書】オーストラリアの都市が気候レジリエンスを実現するには:2040年への道筋

(Shareableより)

2040年に向けて、気候変動に直面するオーストラリアの都市が、いかに素早く低炭素社会を実現し、レジリエンスを高めることができるかの道筋を概説した最新の報告書『ビジョンと道筋2040:低炭素社会へのシナリオと道筋(Visions and Pathways 2040: Scenarios and Pathways to Low Carbon Living)』が、2017年12月に発表されました。報告書では、劇的な炭素排出削減に向けて、都市が進むべき2つの道筋として「コモンズ・トランジション(共有への移行)」と「グリーン成長」を挙げています。

「コモンズ・トランジション」には、大幅な消費削減や民主的・参加的コミュニティへの移行も含まれています。その実現には、「コモンズ的システムの管理において、市民とコミュニティが、同僚としての共通の利益のために、高い知識を自ら生み出し適用すること」としています。また活動においては、成長のあと(post-growth)の社会モデルがどのように機能するかを想像させる試みもしています。

「グリーン成長」への道筋では、都市での活動が、現行の経済や政治のフレームワークの範囲内で、政治的な変革をいかに引き起こせるかを調査しています。そのビジョンは、「急速な炭素削減に向けた企業革新を奨励するために、正しい政策環境を確実に整えること:政府と企業の協同」としています。

持続可能でレジリエンスの高い都市への変革の原動力となりうるのは、都市の課題に対し、コミュニティ・オーナーシップという民主的な形態と連動した市民主導の解決策や共同ガバナンスであることは、こうした情報や運動の台頭を見ればあきらかです。

この記事の原文はこちら(英語)
https://www.shareable.net/blog/new-report-imagining-commons-transition-in-2040

【書籍】『コミュニティ・レジリエンス読本』出版される

(ポスト・カーボン研究所より)

持続可能性やレジリエンスに関する情報を発信する、米国のシンクタンク、ポスト・カーボン研究所から『仮邦題:コミュニティ・レジリエンス読本:大変動の時代に必要な力』(原題:The Community Resilience Reader: Essential Resources for an Era of Upheaval)という書籍が出版されました。

国や地球規模での努力にもかかわらず、気候変動の防止、化石燃料からの切り替え、格差の是正といった課題は、解決されていません。私たちはコミュニティレベルのレジリエンスを高めることで、こうした問題や、より複雑化しつつある問題に立ち向かわなくてはなりません。

この書籍では、21世紀に人類が直面している問題への新たな視点や、レジリエンスの科学の基本的な手法、そしてコミュニティ問題に現場で取り組む活動家や、学者、解説者たちの知恵などを、併せて紹介しています。この書籍を読めば、「レジリエンスはゴールではなく、過程である」「レジリエンスを備えるためには、適応を学ぶだけでなく、変化に備えることが必要」「レジリエンスは、コミュニティに住む人々と共に始まり、終わるものである」ことがわかります。

具体的には、専門家たちによる「第1章  コミュニティ・レジリエンス構築のための六つの礎」「第2章 環境危機:人間の需要vs地球の限界」「第13章  バーモント州から学ぶ食料システム」といった文章が掲載されており、社会のあらゆる側面から、コミュニティのレジリエンスを構築するアイデアを知ることができます。

この記事の原文(英語)を読む
http://www.postcarbon.org/publications/community-resilience-reader/

【報告書】タイのバンコク、レジリエンスに関する戦略レポート発表

タイの首都バンコクは2017年2月、レジリエンスに関する戦略レポート「レジリエント・バンコク」を発表しました。

バンコクは商業や文化のハブとして繁栄する大都市でありながら、しばしば河川の洪水に見舞われています。また、この10年の間に人口増加など今までにない変化を経験しています。こうした状況を受けて作成されたこの戦略レポートでは、川や運河を単なる脅威としてではなく、都市の将来の一部として受け入れています。

なお、バンコクはロックフェラー財団の「レジリエンスのある100都市」に選出されており、このレポートもこのプロジェクトの一環として発表されました。

『レジリエント・バンコク』はこちら(英語)
http://lghttp.60358.nexcesscdn.net/8046264/images/page/-/100rc/pdfs/100RC_-_Bangkok_-_Resilience_Strategy_PDF.pdf

【講義】レジリエンスをテーマとしたビデオ講義シリーズ、ポスト・カーボン研究所から公開される

ポスト・カーボン研究所のリチャード・ハインバーグ氏は2016年12月、22章からなるビデオ講義シリーズ「レジリエンスを考える:21世紀のこれからに向けてコミュニティーを備える(原題:"ThinkResilience: Preparing Communities for the Rest of the 21st Century")」を発表しました。全体で3時間ほどのこの講義では、持続可能性の危機に直面する中で、コミュニティがどのようにレジリエンスを構築できるのかが扱われています。

この講義シリーズの第1章はこちら
https://education.resilience.org/

【企業】BCM(事業継続マネジメント)の導入、企業に広がる

BCM(事業継続マネジメント)とは、災害時に重要業務が中断しないこと、あるいは事業が中断した場合には目標時間内に重要な機能を再開させ、業務中断に伴うリスクを最低限にするための経営管理戦略です。2011年の東日本大震災以降、企業に導入が広がっています。

例えば、2016年3月から本格展開したイオングループの「BCMポータルサイト」は、取引先を含む食品、日用品メーカーなど約50社と連携する取り組みです。グループ関連各社と取引先との情報を可視化し、出荷できる倉庫・商品などの情報を一元管理することで、災害時の物流の混乱を回避し、被災地に必要な物資を迅速かつ効率的に届けることができます。

また内閣府も、BCMのためのサイトを設け、情報提供を行なっています。http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kigyou/keizoku/sk.html

イオングループのBCMの取り組みについてはこちら
http://www.aeon.info/news/2015_2/pdf/160229R_2_1.pdf

【国際会議】レジリエンス学会2017、来年8月にストックホルムで開催

2008年に初めて開催された「レジリエンス学会」、4回目となる来年の大会が2017年8月21日から23日まで、スウェーデンのストックホルムで開催されることが決定しました。大会のテーマは「持続可能性のための社会生態的変容」など4つが設定されています。すでに、ウエブサイトもオープンし、現在は部会の企画案を受け付けています。

なお、この学会の主催団体は、ストックホルム・レジリエンス・センターと、レジリエンス・アライエンスです。

http://resilience2017.org/

【調査】3人に2人が「防災への備えは不十分」と認識:経済広報センターの調査から

一般財団法人 経済広報センターは、2016年8月23日、同センターの社会広聴会員を対象に実施した「災害への備えと対応に関する意識・実態調査」の結果を公表しました。結果によると、3人に2人は、災害への備えが不十分と認識していました。また、3人に1人は、東日本大震災直以後、徐々に薄れていた防災意識が、熊本地震により高まったと感じていることなどがわかりました。

この調査について詳しくはこちら
http://www.kkc.or.jp/release/detail.php?page=1&year=2016&id=120

【都市】京都市、「レジリエンスのある100都市」に選出される

ロックフェラー財団が進めていた「レジリエンスのある100都市」の1都市に京都市が選出されました。日本からの選出は富山市に続いて2都市目です。

同財団は、「増大する社会的、経済的、物理的な課題に対して、世界中の都市がレジリエンスを築く手助けをする」という目標のもと、3年前から「レジリエンス のある100都市」の選定を進めてきました。2016年5月26日に最後の37都市が発表されたことで100都市全てが揃いました。

選出された100都市には、財政的支援やレジリエンス戦略を遂行するためのサポート、情報共有の場などが提供されます。

100都市には、ニューヨーク(米国)、ローマ(イタリア)、メルボルン(オーストラリア)、リオデジャネイロ(ブラジル)、ナイロビ(ケニア)、バンコク(タイ)など世界中の都市が含まれています。

「レジリエンスのある100都市」について詳しくはこちら(英語)
http://www.100resilientcities.org/#/-_/

京都市の発表についてはこちら(日本語)
http://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/page/0000200069.html

【調査】災害時に備え、従業員の備蓄をしている企業は約半数:東京商工会議所の調査から

2016年5月28日、東京商工会議所は、会員企業を対象とした企業の防災対策に関するアンケート調査の結果を発表しました。

調査結果によると、東京都の帰宅困難者対策条例について、「努力義務(事業者に対して、災害時における従業員の一斉帰宅の抑制や全従業員分の3日分の水や食料等の備蓄などを求めるもの)の内容を含めて知っている」と応えた企業は67.2%と7割近くに及びました。その一方で、全従業員分の3日分の備蓄を行っている企業は飲料水の備蓄で48.0%、食料品で44.7%と半数を下回っています。

また東京都が呼びかけている「外部の帰宅困難者向けの10%程度の余分の備蓄」を行なっている企業は17.8%のみなど、企業の取り組みはあまり進んでいないことが明らかになりました。

この調査について詳しくはこちら
http://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=80690

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