幸せ研の活動について

アドバイザー メッセージ

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デニス・L・メドウズ 氏

インタラクティブ・ラーニング研究所代表

20世紀には、「ゼロ経済成長」を真剣に追求しようと言おうものなら、後ろ向きな、それどころか破滅的な考えだと責められました。しかし、私たちは今、加速する気候変動や切迫するエネルギー不足、深刻化する金融システムの機能不全などの要因のために、多くの地域が「これまでに達成した経済活動のレベルを維持できるだけでも幸せ」という時代に入りつつあります。いうまでもなく、幸せに至るには経済成長だと考えてきた社会はいずれも、ゼロ成長に移行していく中でたくさんの問題にぶつかるでしょう。

今後は、平和で公平で公明正大なゼロ成長社会を目にすることになるでしょう。その一方で、収入格差が拡大し、貧困層は窮乏し、環境は破壊され、暴力による抑圧がおこなわれる社会も目にすることになるでしょう。

日本は何世紀もの間、国民の幸福を経済成長に結びつける政策を発展させることにかけて革新者であり続けました。江戸時代の250年間、日本は本質的に自給自足の閉じた社会でした。1980年代には世界の先頭に立って技術革新と経済成長を果たす新しい方法を見つけ出しました。そして再び、国民一人当たり国内総生産(GDP)以外のものを物差しにして幸せを理解しようとする行動をとおして世界をリードしています。この新しい幸せ経済社会研究所(ISHES)は重要な新しい組織です――日本はもちろん、日本以外の社会にとっても役立ってくれることでしょう。

デニス・L・メドウズ

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