経済成長を考える

「定常経済」懸賞論文

「有限の世界で、経済成長を永遠に続けることはできない」ことは1970年代から指摘されていますが、一方で、「現在の経済を持続するには、経済成長が不可欠だ」とも言われています。どのようにして、人間の経済と地球の限界の折り合いをつけ、幸せで持続可能な社会を構築することができるのでしょうか?

これは経済学にとっても重要な現代的課題であるにもかかわらず、この分野の研究はあまり進んでいないのが現状です。このような中、「定常経済」の主唱者で、世界銀行の元シニアエコノミスト、エコロジー経済学者のハーマン・デイリー氏が、2014年のブループラネット賞を受賞したことは大きな前進だと考えています。

ハーマン・デイリーの提唱する「定常経済」とは、経済の規模を拡大しつづけていくのではない経済です。これは、成長を基盤とした従来型の成長モデルとは異なる考え方であり、成長の限界と両立する経済モデルです。

私たち幸せ経済社会研究所は、「定常経済に関する研究を後押ししたい」という願いから、ブループラネット賞を主宰する旭硝子財団の協力を得て、2014年8月1日から2015年1月5日の期間、定常経済をテーマとした懸賞論文を募集しました。
審査委員会で厳正に審査した結果、下記の2論文が優秀論文・次点論文として選ばれました。

テーマ 「定常経済」をテーマとした論文。

優秀論文

受賞者  林 公則 さま
定常経済における社会的金融機関の役割――贈与の役割について [PDF 309KB]

次点論文

受賞者  添田 馨 さま
定常経済を実現する貨幣システム――〈炭素通貨〉による社会変革のビジョン [PDF 348KB]

応募期間

2014年8月1日〜2015年1月5日(終了しました)

審査委員

ハーマン・デイリー(メリーランド大学公共政策学部名誉教授)
広井 良典(千葉大学法政経学部教授)
倉阪 秀史(千葉大学法政経学部教授)
安田 哲朗(旭硝子財団 事務局長)
枝廣 淳子(幸せ経済社会研究所所長)

ご応募いただいた皆さま、ありがとうございました。

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